韓日併合で日本に国を奪われたのは1910年でしたが、通信権を奪われたのはそれより5年前の1905年でした。
日本は韓国の通信圏を奪い、国内にある通信機関を日本郵便局と統合して運営しました。
その後、外国との交流が活発化して開港地の仁川が急速に発展すると、人口が増加し郵便利用者が急増しました。
そのため、より広く簡単にアクセスできるように、1923年12月、仁川郵便局は中区港洞の埋立地に2階建ての建物を建てて移転しました。

西洋式として新たに建てられた仁川郵便局の建物は、当時流行していた折衷様式を簡素化したもので異色の形をしていました。
西洋式の建築様式と日本式の建築様式を適切に混ぜ合わせて建てた建物であるため、当時は一目で人々の視線を捕らえました。
花崗岩を粗く削った方法で処理して基壇のように見えるようにし、その上にレンガを積み上げた2階のレンガ造り建物ですが、官公署の建物としては大きく優雅な趣があり、直ちに仁川の名物として定着しました。

100年以上にわたる歳月の間当時の姿をよく残している中洞（チュンドン）郵便局の前には、開国110周年記念碑があります。
仁川で最も古くて美しい郵便局の建物を通して、中洞郵便局の歴史的象徴性と文化財としての価値を推測することができます。