チャイナタウン通りにさしかかると、誰もがすぐにわかる中国風の通りが目に飛び込んできます。
高くそびえる牌楼を過ぎて、しばらく傾斜した道を300mほど歩くと、T字型に道が両側に分かれ、周辺の商店街はまるで中国に来たように感じられます。
赤い看板や紅灯が掛かっており、飲食店や陳列された商品も中国一色です。
このように華やかに装飾されて、多くの人々に見どころや料理を提供してくれるのが、ここ、チャイナタウンなのです。

チャイナタウンの過去を振り返りながら、誰よりも涙ぐましい歳月を送りながら、華僑社会の命脈を受け継いできた華僑たちの姿があります。
仁川のチャイナタウンは他の国にあるチャイナタウンと形成構造が違います。
他の国は、長い歳月を経て、最初の労働者から近代中国の不安な政局を避けて移住した中産層まで含めて、中国人通りが形成されました。
それに比べ、韓国では短期間で多くの変化をもたらした近代化過程のなかで、中国とは距離が近いという利点を生かし、主に商業のためにここに移住した華僑たちの拠り所なのだというところで違いがあります。

チャイナタウンは、120年を超える歴史の間、華僑固有の文化と風習が守られてきた場所です。
中国の伝統衣装であるチーパオを着た華僑商人たちや、最近復元された中国式近代建築物、中国を象徴する赤色で装飾された通りを見ることができ、チャイナタウンの代表料理であるジャージャー麺やコンガルパン(中国風の大型のパン)、月餅、中国茶も味わうことができます。
路地を入るたびに、中国のどこかを旅しているような気分になる場所です。