「チャンムルモギョク」（塩水浴）は仁川ならではの独特な入浴文化である。去る1980年代から始まったヘスタング（海水湯）は現在、沿岸波止場と開港百周年記念塔の一帯に20余個所が盛業中だ。こちらでは地下200ｍの岩盤層から海水と殆ど同じ成分を持った無公害地下水（一名海水）をくみ上げて、別途の浄水過程なしにすぐ沸かして浴水として使っている。この海水は各種イオン化した化学元素を含むとともに塩分濃度が高く、体内の老廃物を吸いだす浸透圧作用が働くのが特徴である。９０種類以上の各種ミネラルと塩化ナトリウムマグネシウムなどが体のなかに染み込みつつ、新陳代謝を助けるので、神経痛、関節炎はもちろん水虫、皮膚病などに効能があると言われる。
ヘスタング（海水湯）浴場の周辺には沿岸波止場、魚市場、刺身屋通り、水産物センター、海の散歩道などが集っており、家族そろって入浴と刺身を楽しんで回ることのできる日帰り旅行にぴったりのコースである。